<Header>
<Author: 陳子昂>
<Title: 晚次樂鄉縣>
<Format: 格式不明>
<Year: 1964>
<BookName: 唐詩選　上>
<Translator: 斎藤晌>
<style: 漢文無假名>
<style2: 日本漢文訓讀無假名標注>
<TranslatedTitle: 晩に榮郷縣に次る >
<BookPage: 172>
<UsedPage: 1>
<Feature: 6>
<End Header>
<Poem>
故鄉杳無際，
日暮且孤征。
川原迷舊國，
道路入邊城。
野戍荒煙斷，
深山古木平。
如何此時恨，
噭噭夜猿鳴。
<End Poem>
<Translation>
故郷は遙かに遠くなってしまった。自分は日暮れがた、たった一人旅をつづけている。ここらは古い楚の國の領分だが、そう思って眺めてみても、ただ野原がひろがり川が流れているだけで、どこがどこやらその遺跡をたずねるすべもない。道路はいつのまみか田舍町の城壁にはいってゆく。昔のとりでらしいところは荒れはてて火の氣もない。深山のことなので古い大木が密生し、その森のこずえがきりそいだように平らになって見える。ああ、こんなところで、こんな晩に、キッキッとさけびたてる群れ猿の鳴き聲を聞くのはやりきれない思いだ。
<End Translation>